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冬の大三角【シリウス プロキオン ベテルギウス】

 

・冬の大三角とは

 冬の夜空に街中でも見ることができる冬の大三角

 三つの一等星でつくる三角形ですが、ほぼ正三角形に近く、冬の夜空でひときわ目立っている存在です。
 
 
 冬の大三角をつくっている星は以下の三つの一等星です。
・シリウス(おおいぬ座α星) [画像の三角形下の星]
・プロキオン(こいぬ座α星)[画像の三角形左上の星]
・ベテルギウス(オリオン座α星) [画像の三角形右上の星]
 

・シリウス

 おおいぬ座シリウスは、地球から見える最も明るい恒星(太陽のぞく)で、距離は8.6光年ほどです。ギリシャ語で「焼き焦がすもの」を意味します。

  実視連星で主星の近くには地球とほぼ同じ大きさで太陽ほどの質量がある白色矮星である伴星(シリウスb)が存在します

 主星は太陽の2倍ほどの質量ですが、光度が太陽の25倍ほどあり、比較的近距離にあることから、地球から見える最も明るい恒星としての地位を確立しています。今後21万年間は、その地位は安泰のようです。

 

・プロキオン

 こいぬ座プロキオンは、ラテン語で「犬に先立つもの」を意味します。

 犬の星とされるシリウスが東の地平線から昇ってくる前に、プロキオンが見えてくるってことのようです。

 プロキオンもシリウスと同様に実視連星であり白色矮星である伴星が存在します。主星は太陽の2倍ほどの直径があり、シリウスよりも大きな星で、距離は約12光年ほどです。

 

・ベテルギウス

 オリオン座ベテルギウスは、地球からの距離が642光年ほどあり、他の2つの星よりもかなり離れたところに位置します。

 直径は太陽の950~1000倍ほどある赤色超巨星で、近年になり大きなコブを持つ雪だるま状の形状であることが確認されました。この星は寿命の最終段階にあり、いつ超新星爆発が起こっても不思議ではない状態です。

 現在、夜空に見えているベテルギウスはおよそ640年前に放たれた光ですから、日本では室町時代だったということになります。もしかしたら、とうの昔に超新星爆発が起こっており、今はもう存在しない星なのかもしれません。真実は誰にもわかりませんけど。

 

・冬の大三角の中に潜む星座

 冬の大三角は、おおいぬ座、こいぬ座、オリオン座にある一等星から形づくられていますが、実はこの三角形の中に、別の星座が潜んでいます。星座の名前は、いっかくじゅう座です。
 

 暗い星々からなる星座ですので、街中からだと肉眼では、ほぼわかりません。しかし、この星座には、有名なバラ星雲のような美しい天体が存在し、天文愛好家から人気の観測エリアとなっています。

 また、いっかくじゅう座β星三重連星系ですが、望遠鏡で見ると、はっきりと3つの星を確認することができます。発見者のハーシェルが「全天で最も美しい景観の1つ」と語ったほどに美しい眺めですので、ぜひ一度は望遠鏡で観測していただけたらと思います。

 

 
おわり

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