【いて座】南斗六星【南のひしゃく】

 
 北の方角にある、ひしゃくの形をした星々は、北極星を探す際の目印とされることもあり、どなたでもご存じだと思います。南の方角にも、ひしゃくの形をした星々があることをご存じでしょうか。「南斗六星」と呼ばれる星々があります。以下の赤い線で形づくられる星々が、南斗六星です。

 街中で見ることは困難なのですが、実際に見たことはなくとも、漫画「北斗の拳」の「南斗六聖拳」のモチーフになった星々として名前をご存じの方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

 

・南斗六星を形成する星々

 南斗六星は、「いて座」の星々のうちの6つの星々で形成されています。あまり目立つ存在ではないのですが、確かにひしゃくの形をしており、なるほど、北斗七星と似た形をしています。
 ただ、ひしゃくの柄の部分の星が1つ少ないため七星ではなく六星となっています。南斗六星を形成しているのは、以下の6つの星ですが、北斗七星がほとんど2等星(1つだけ3等星)で形成されていることと違い、2等星が1つと、3等星が2つで、他はそれ以下の明るさの星々です。
 
・ζ星:アスケラ。2.60等級。距離約89光年。
・λ星:カウス・ボレアリス。2.60等級。距離約77光年。
・μ星:3.84等級。距離3000光年以上。
・σ星:ヌンキ。2等星。距離約228光年。
・τ星:3.32等級。距離約120光年。
・φ星:3.17等級。距離約231光年。
 

・南斗六星を見るには

 いて座は、黄道十二星座のひとつであり、名前のとおりにかっこいい射手の形をした、有名すぎるほどの星座ではあるのですが、暗い星々が多いため、街中で形を確認することは困難な星座で、その一部でもある南斗六星も然りです。

 いて座は、天の川銀河の中心方向にある星座で、付近には幅広の天の川と有名なM8(干潟星雲)などのメシエ天体が数多くあります。山など空が暗い場所へ行かれた際には、いて座や南斗六星の形を確認できるはずですので、夜空を見上げてみてください。

 

おわり

 

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